2001 若鶴(富山)(180ml)
日本酒 純米
原料米:五百万石・一般米 精米歩合67%
アルコール分:18度
常温タンク貯蔵
醸造元:若鶴酒造
67%精米の純米古酒です。甘く熟した黄桃やはちみつの香り、清涼感のあるミントのような華やかな香りが特徴です。甘味としっかりとした酸が口いっぱいに広がり、余韻も長くとても爽やかな辛口です。
1999 成政(富山)(180ml)
日本酒 純米
原料米:五百万石 精米歩合60%
アルコール分:15度以上16度未満
常温瓶貯蔵
醸造元:成政酒造
淡麗な味わいが特徴の五百万石の20年熟成古酒。はちみつや紅茶のような甘く華やかな熟成の香りが広がり、まろやかな甘味とほのかな苦みを感じる厚みのある味わいに。しっかりとした酸が爽やかな辛口です。
1997 加賀ノ月(石川)(180ml)
日本酒 純米吟醸
原料米:石川県産五百万石・一般米 精米歩合60%
アルコール分17度以上18度未満
常温タンク貯蔵
醸造元:加越
濃醇に仕上がる伝統的な手造り製法を用いた純米吟醸を熟成させました。口当たりはまろやかな甘味が広がり、熟成によるふくよかな風味が優しく、ほどよい酸がベールのように包み込みバランスがとても良いです。
2007 北の庄(福井)(180ml)
日本酒 純米
原料米:神力 精米歩合65%
アルコール分:17度
常温タンク貯蔵
醸造元:舟木酒造
希少な酒米・神力を使い、伝統的な山廃という製法でしっかりした味の酒を醸しました。熟成により、メロンの甘い香りと白コショウのようなスパイスが感じられます。酸を柔らかい甘味が包み込む、エレガントな味わいです。
2009 花垣(福井)(180ml)
日本酒 純米
原料米:五百万石・越の雫 精米歩合60%
アルコール分:17度
常温瓶貯蔵
醸造元:南部酒造場
濃醇で旨口の長期熟成酒を目指して、甘口に仕上げた純米酒です。狙い通り熟成し、オリエンタルなクミンやナツメグのようなスパイシーな香り、熟した洋ナシのような甘い香りが、渾然一体となり華やかに広がります。
―時を飲む―
10年以上という長い月日をかけて熟成したお酒が日本にもあります。
―Koshu History―
フランスでは熟成させたビンテージワインの文化があるように、日本にも鎌倉時代からお酒を熟成させる食文化がありました。
日本酒の熟成古酒は皇室の婚礼の儀式でも使われていたほどの高級酒です。
江戸時代では皇室以外の高貴な身分の方々も縁起物として、好んで愛飲しておりました。
しかし、明治時代になり、世界戦争が勃発したことで国の財源確保のために酒税に目が向けられました。販売した分だけ酒税がかかる「庫出税」から、日本酒を造った分に税が課せられる「造石税」に変更されたのです。
酒蔵にとっては熟成させている間に、失敗したり、こぼしたりしても税金を支払わなければならないという高リスクのため、酒蔵は次第に、お酒を造ったらすぐ販売できる「新酒」に力を入れていきました。そうして、次第に日本から熟成酒の文化が喪失していったのです。
終戦前に、再度「庫出税」に戻りましたが、「新酒」が主流となりました。
―BRAND―
現代でも古酒を作り続けている酒蔵の職人とともに、日本の伝統的な高貴な文化であった「熟成酒文化」を復刻させることを目的に、私たちは古酒専門のプレミアムセレクトブランド「古昔の美酒(いにしえのびしゅ)」を立ち上げました。
「古昔の美酒」は日本酒だけでなく焼酎、梅酒、泡盛も含めた全国1200の酒蔵を調査し、10年以上熟成され古酒を集め、古酒に精通した古酒専門バイヤーとワインソムリエが、味わい・香り共に優れたものだけを厳選した古酒ブランドです。
―TASTE―
ほぼ無色透明の新酒を熟成させると琥珀色、黄金色に。また、ワインのような華やかな香りと芳醇な味わいを生み出し、ワイングラスでとても贅沢な飲み方が出来るお酒に変化を遂げます。
その変化の秘密は「メイラード反応」という糖とアミノ酸の化学反応。
酒蔵のタンクの中でじっくりと熟成させることによってできる唯一無二の銘柄に。たとえ、同じ酒蔵が同じお酒を1年違いで熟成させても、その年に取れたお米の成分の違いや水の成分の違い、蔵の中のタンクの位置など様々な条件で違いが生まれます。
純米酒は銘柄によって赤ワインやブランデー、アイスワインのように。
吟醸酒は白ワインやシェリー酒のように。
味わいの幅がとても広いです。
―NOW―
”ミシュランガイド東京2020”で4つ星を獲得した「ザ・キャピトルホテル東急」 「パレスホテル東京」のソムリエや2つ星獲得の「ホテル龍名館東京」のレストランマネージャーからも高い評価をいただきました。
また、2021年からは海外コンクールにも出品。日本酒古酒部門やほかの部門にて金賞を連続で受賞しております。
他にはない10年以上熟成された銘柄に厳選した酒蔵を越えた飲み比べセット。
お祝い事や感謝にふさわしいよう、高級感のあるパッケージ。
お酒を愛する自身へのご褒美として。
大切な方への特別な贈り物として。
時と職人が創り上げる日本の最高品質の熟成酒。
これまで味わったことのない至高の飲み比べ体験をお届け致します。
古昔の美酒 代表 安村亮彦
ヴィンテージ Vintage とは?
“お燗”の美味しさを超えたお酒
日本酒はお燗をすると、美味しくなるとよく言います。日本酒好きは、冷酒よりもお燗を好みます。
なぜ、お燗は美味しいのでしょうか?
その大きな要因に、メイラード反応が挙げられます。メイラード反応とは、食品の加工や調理で必ずと言っていいほど起こっている、人類にとってとても馴染み深い現象です。
ステーキや焼き魚の焦げ目、干物(風乾や塩干)、カレーの仕込みで怠れない玉ねぎの炒め、すべて涎れが落ちそうなくらい美味しさと結びついていますね。これが、メイラード反応です。食品の中のタンパク質が分解されアミノ酸に変わり、さらに熱や乾きによってアミノ酸と糖の間で反応が起こり、旨味成分や香り成分が生まれます。この時の、褐色への変化も特徴的です。見た目にも本能的に褐色が“美味しそう”に見えるのは、香りとともに口の中で広がる旨さの経験を何万年も繰り返し してきたからなのです。
お燗も同じなのです。
日本酒は世界でも珍しく、アミノ酸が豊富なお酒です。日本酒の成分を表す「アミノ酸度」という指標がありますが、アミノ酸度が高いお酒ほど、“燗上がり”すると言われます。
まさに、お酒に熱を加えることでアミノ酸と糖の反応を促し、それによって旨味や香りが生まれているのです。
そして、馴染みのまだない和酒の“ヴィンテージ”ですが、この文脈でヴィンテージ酒を語ると、、
熱による急激な変化ではなく、時間をかけたゆっくりとしたメイラード反応による旨味変化を成長させたお酒、と言えるのです。
同じ日本酒でありながら、まったく違ったカテゴリーの、新たなお酒と言ってもいいでしょう。
お燗をすると熱で、繊細な香り成分は揮発してしまいがちですが、熟成酒の場合、熱は加えず容器の中で変化を閉じ込めますから、繊細な香り成分も驚くほど濃醇に閉じ込めています。
見ていただくとわかるようにヴィンテージ日本酒は、琥珀色を呈しています。メイラード反応の褐色です。次にグラスに注いで鼻腔に通すことで、豊かな香りを味わえます。そして、口に含み、旨味が広がります。このようなお酒は、ほかにはありません。
メイラード反応をさせた料理と相性が良いのも、納得していただけるものと思います。