Caroline Roseはニュー・アルバム『The Art of Forgetting』を3月24日にNew West Recordsからリリースする。Roseはウィットと風刺的なストーリーテリングで知られるアーティストだが、この『The Art of Forgetting』で初めて、彼女の音楽は生で激しい感情に溢れたものとなった。これまでの作品の中でも垣間見ることができた、まるで告白のような正直さを持ち、後悔や悲しみ、喪失と変化、恥や痛みといったテーマの中に、Roseの持つユーモアが不意に顔を覗かせたりもする。一連の悲痛な出来事の後、Roseは新しいアルバムを作ることはおろか、ステートメントを出す気も起きなかった。それは、まさに熟考と変容の時で、Roseが考えるように、再接続と成長という緩やかな結合が起こったのだ。困難な別れに促され、ローズは内側に深く潜り始め、知らず知らずのうちに長く埋もれていた子供時代の経験を掘り起こすようになった。「私たちの生活の中で記憶がどのように現れるのか、いろいろと考えさせられた。記憶は呪いのように感じられることもあれば、道具として使われることもある」とRoseは語る。このことを念頭に置き、Roseは、薄れゆく記憶や欠陥のある記憶の特徴を体現するデヴァイスやメディアを使ってアルバムを制作した。彼女は、木や弦の楽器、声、テープ、グラニュラーシンセシス等、時間とともに自然に変化したり朽ち果てたりする楽器に惹かれたのだ。Roseは自宅のスタジオで基本的なレイヤーのレコーディングを始めた。「そこから約1年間、自宅と他のスタジオの両方でレコーディングしたものを使って実験をした」とRoseは語る。こうして、ヴォーカル・アレンジのレイヤー、切り刻まれたアコースティック楽器、ドリーミ―なシンセが融合し、非常にダイナミックなサウンドスケープが作り出されたのだ。
Caroline Roseは米ニューヨーク出身のミュージシャンだ。2012年、Roseはキックスターターを立ち上げ、フォーク、カントリー、ロカビリーを融合したデビュー・アルバム『America Religious』を自主リリースした。2014年にはセカンド・アルバム『I Will Not Be Afraid』をLittle Hi! Recordsよりリリースするも、ツアーや新曲のリリースを長期的に中断し、その間、自らのサウンドを広げる新しい音楽の方向性を探った。2018年にNew West Recordsよりリリースされたサード・アルバム『Loner』は、その音楽性を大きく変化。ポップとオルタナティブ・ロックの要素を融合し、シンセを多用したものとなった。アルバムは収録曲「Jeannie Becomes a Mom」のヒット等により大きな話題となった。2020年には4枚目のアルバム『Superstar』をリリース。メディアから高い評価を博し、アルバムはヒートシーカーズ・チャートにもランクイン。Late Night with Seth Meyersに出演してTVデビューも飾り、収録曲「Feel the Way I Want」は、Rolling Stone誌の年間ベスト・ソングの一曲にも選ばれた。