そこからの勢いは凄かった。1st アルバム『GROWING UP』、2nd アルバム『ANGRY FIST』と作品を出すごとに人気を拡大し、 1998年に開催された主宰フェス<AIR JAM ‘98>には3万人もの観客が集まった。 海外への進出も果たし、1999年には自主レーベルPIZZA OF DEATH RECORDSを設立。 そして発表された3rd アルバム『MAKING THE ROAD』は全世界で100万枚以上のセールスを記録し、 Hi-STANDARDの人気は絶頂を迎えた、かのように見えた。 <AIR JAM 2000>を最後に、Hi-STANDARDは人知れず活動を停止したのだ。 その裏には、ひと言では語り尽くせない3人の様々な感情が渦巻いていた――。
Hi-STANDARDの活動が止まってから10年以上が経過した。誰が見ても修復不可能だと思われていた3人の関係性は、 東日本大震災をきっかけに大きく変化した。<AIR JAM 2011>や東北開催となった<AIR JAM 2012>、 16年ぶりとなる新曲『ANOTHER STARTING LINE』の発表、<AIR JAM 2016>の開催、 18年ぶりとなるフルアルバム『The Gift』の発表とそれに伴うアリーナツアー――。 ハイスタは完全に蘇った。しかも、10年代の3人には90年代を上回るパワーが備わっていたのだ。