本作には、16分音まで鳴らせる調律のピアノ(Piano Metamorfoseador Carrillo en Dieciseisavos de Tono)を用いた楽曲「Microon」や、ブライアン・イーノがクラウトロックの最高峰<クラスター>のディーター・メビウスとハンス=ヨアヒム・ローデリウスと共に作曲した1977年作「By This River」のカバー曲2ヴァージョンなど全12曲が収録されており、坂本の心に響くピアノのアレンジとノトのデジタル・リズムが融合した、瞑想的であると同時に聴くものを惹きつけてやまない音のオーラを醸し出している。
再発盤のボーナストラックとして「Monomom」(2021年12月デジタル配信のみでリリース)と「Kizuna」の2曲を新たに収録。両曲は共に、2人が2019年に行ったオーストラリア・ツアーのライブ・レコーディングアルバム「TWO Live at Sydney Opera House」(2019年)に収録されていた同名楽曲のスタジオ録音ヴァージョンである。「Kizuna」は日本語の「絆」の意で、2011年1月に日本で発表されたイタリアの現代美術家ヴァレリオ・ベッルーティによるアニメーション作品のタイトルに由来している。 『V.I.R.U.S.』シリーズの全5枚のアルバム『Vrioon』、『Insen』、『Revep』、『Utp_』、『Summvs』は、Calyx Masteringによるリマスタリングを施し、ボーナストラックを追加し(※Utp_(reMASTER)はボーナストラックなし)、2022年にアルヴァ・ノトのレーベルより再発されている。