2010年に1980年の“Monsters Of Rock”30周年を祝って『Wheel Of Steel』全曲再現ライヴを行ったSAXONは、勢いそのままに2011年2月、本作『Call To Arms』のレコーディングに突入した。今作の制作に当たってビフはバンドの原点に立ち返り、より労働者階級的なサンドを目指すことを掲げた。アルバムカバーは第一次世界大戦時代のイギリス軍の兵士の募集ポスター、“Lord Kitchener Wants You”(キッチナーの募兵)から引用されている。そしてこのアルバムからの「When Doomsday Comes (Hybrid Theory)」は英・ジェームス・アースキン監督、想像を絶する敵との生死を掛けた戦いに巻き込まれるイギリス兵たち追った映画『Hybrid Theory』のために書かれた。さらにNWOBHMが生まれた1979年への原点回帰「Back In ’79」ではファンをレコーディングスタジオに招いて、コーラスの録音を敢行。更にこのアルバムにはゲスト・キーボードプレイヤーとして、元RAINBOW、現DEEP PURPLEの重鎮である、ドン・エイリーが参加。重厚な音像に一役買っている。アルバムからは「Hammer Of The Gods」、「Call To Arms」の2曲がPV制作され、UKロックチャートでは初登場6位を記録。アルバム参加メンバーはビフ・バイフォード(vo)、ポール・クイン(g)、ダグ・スカーラット(g)、ニブス・カーター(b)、そして2005年に復帰したナイジェル・グロックラー(dr)の5人。今回の来日記念のリリースでは北米向けのデジパック盤に付属された1980年のキャッスルドニントン“Monsters Of Rock”でのパフォーマンス7曲も特典ディスクとして付属されている。