ブラジル外務省が主導するプロジェクト<Brasil em Concerto>。今作はヨーロッパで成功を収めたブラジル人作曲家の草分け的存在、カルロス・ゴメスの作品です。リオデジャネイロ音楽院でイタリア人作曲家ジョアッキーノ・ジャンニに学び、卒業後すぐの1861年に最初の歌劇≪城の夜≫を上演。その2年後には2作目の≪Joana de Flandres≫でも人気を獲得。この2作の成功により当時の皇帝ドン・ペドロ2世から奨学金を授与され、1864年にイタリアへ留学してミラノ音楽院でラウロ・ロッシに学びます。1870年にはブラジルの先住民の物語を題材にした≪グワラニー族の男≫をスカラ座で初演し、ロッシーニやヴェルディと比肩されるほどの評判となりました。その後はブラジルとイタリアを行き来しながら創作活動を続け、60歳で亡くなるまでに全8作の歌劇と合唱曲、ピアノ曲などを遺しましたが、何と言ってもオペラ作曲家として高く評価されています。このアルバムにはゴメスが書いた全8作の歌劇の序曲(前奏曲)他を収録。 (C)RS