低域部と高域部をひとつに組み合わせた同軸型ユニット「ユニQ」を打ち出すイギリスのKEFは、Q350でユニQの抜本的な改良、ボックスの新工夫などの効用を施した結果、大幅な音質向上を実現。 明瞭な解像感、音進行の速さ、レンジ感の広さからクラシック、ジャズ、ポップなど音源の種類を選ばず、どのソースでも、その音楽的な感興を、澄み切ったクリヤーで、端正な音で再生してくれる。C/Pはひじょうに高く、どんなスピーカーを買ったらいい?と尋ねられたら、躊躇なく350を薦めている。鳴らしやすいスピーカーなので、組み合わせるアンプをあれこれ迷わずにも、低価格のAVアンプなどでも十分良い音が得られる。 UAレコードの「小川理子バリュション」から1曲目の「Oh lady be good」。抒情タッチの前奏から一転してアップテンポになり、コキゲンなスウィングに。このスピーカーは、快活なリズム、躍動感、そして解像感を聴かせてくれる。音楽のエッセンスが、この小さなスピーカーに詰まっている。