南アフリカが世界に誇るジャズ・ピアノの巨匠、アブドゥーラ・イブラヒム。今では伝統と言える、毎年ドイツ東部に位置するヒルジンガー・ホールにて開催される彼のバースデー・コンサート。素晴らしい音響設備のもとで行なわれるソロ・ピアノ演奏は、同ホールにとって毎年恒例のハイライト・イベントなのである。残念ながら昨年はロックダウン真っ只中ということもあり、録画配信に差し替えられ、去る3月にはそのパフォーマンスから「Did You Hear That Sound?」をデジタル・リリースした。あれから半年、この度アルバム『ソロチュード』(日本盤)が11月に世界に先駆け先行発売されることが発表された。限られた撮影スタッフ、無観客という環境の中で行なわれた今回のパフォーマンスでイブラヒムは、豊富なモダン・ジャズ・スタイルをこれでもかと披露している。アルバムには、長く愛されてきたものから最近のアルバム楽曲、さらには「In-Tempo」「Once Upon A Midnight」や「Signal On The Hill」といった新作などを収録している。 (C)RS