今回の作品では、チャンバオの原点である<フラメンコとエレクトロニカの融合>へと回帰。NYにおいてフラメンコ・ワールド・ミュージック・クァルテットなどを率いていたことでも知られるフラメンコ・ギタリスト:リカルド・モレノ(1981- )、ラ・マリと共にプロデューサーも務めた音楽家:フアン・メディナはじめとする最強の布陣によって制作されました。本作の音楽性はチャンバオの王道とも言うべきメロウなフラメンコ・ポップ・サウンド。無論、ラ・マリのユニークな歌声も健在ですが、今回の作品について特質すべきは、演奏陣の巧みな演奏技術とエレクトリック・アレンジの美しさ。特に、フラメンコ・ギターを筆頭とするアクースティック楽器の音色の美しさが殊更際立ちますが、キラキラ、フワフワとした浮遊感あふれるドリーミーなアンビエント系エレクトロニック・サウンドとのバランスが非常に良く、まさにアルバム・タイトル(“EN LA CRESTA DEL AHORA”=今現在の最高点)通りの作品であると感じさせられます。 (C)RS