好評を博しているバリー・ダグラスによるシューベルトのピアノ・ソナタ集。この第7集は、変ホ長調ソナタ D568 とト長調ソナタ D 894 の2曲が中心です。変ホ長調ソナタは、1817年に作曲され未完だった変ニ長調ソナタ D 567 を改訂・完成させたもので、死後に出版されました。このソナタは、全体の中で軽快さと優雅な楽想が際立っています。ト長調ソナタは1826年に完成され、シューベルトが生前に出版した最後のソナタです。この作品はシューベルトの最後の3つのソナタに匹敵する規模と深みを備え、多くのピアニストにとって特別な位置を占めており、ダグラスも一音一音を慈しむように丁寧に演奏しています。アルバムは、シューベルトの歌曲「糸を紡ぐグレートヒェン」と「どこへ?」(『美しき水車小屋の娘』より)のリスト編曲で締めくくられています。 (C)RS
録音:2024年4月3、4日 Curtis Auditorium, MTU Cork School of Music,Bishopstown, Cork(アイルランド)