・HEOSテクノロジーを搭載した先進のネットワークオーディオ機能
ストリーミング(Amazon Music、AWA、Spotifyなど)、インターネットラジオ、AirPlay 2対応
・DSD &ハイレゾファイル再生対応(ネットワーク/USBメモリー)
DSD(2.8 / 5.6MHz)、FLAC / WAV / Apple Lossless(192kHz / 24bit)に対応
・フルバランス・デジタルパワーアンプ
最大出力60W+60W、ローノイズPWMプロセッサー、超低ESRコンデンサー採用によりノイズ低減を実現
・パラレルBTL機能が追加された4chスピーカー出力
新機能のパラレルBTL、バイアンプで高音質化。2組のスピーカーの独立ボリュームコントロールも可能
・ユーザーフレンドリーなインターフェース
かんたん設定、HEOSアプリ、日本語対応有機ELディスプレイ
・プレミアムデザイン
伝統のシンメトリーデザイン、ハードコート・アクリルトップパネル、4色のイルミネーション
大ヒット機が “正常進化” 超えた飛躍、 マランツの手頃・小型な本格オーディオ
シリーズ第5世代となる本機は、30ヶ月連続シェアNo.1の人気モデル「M-CR611」の後継機という意味でも注目が高い。この人気モデルに約3年半ぶりの新モデルとあっては、期待せずにはいられないが、結果としてM-CR612は予想を上回る内容で登場した。
その進化は大きく3つ。音質面の大幅なベースアップ、4chアンプ搭載のメリットをあらゆるスピーカーで享受できる「パラレルBTL」、HEOS対応によるネットワーク機能の大幅な進化だ。
試聴では、鮮度が高くスピード感のある音を基軸として、価格以上のスピーカー駆動力を感じた。驚くべきはパラレルBTL時の音質向上。全帯域で滲みが減少して、低域のキレと量感を両立する。スピーカー端子が1組のモデルはバイアンプができないので、パラレルBTLは強力な武器になる。
とにかく恐ろしいコストパフォーマンスだ。前作を試した時も「世代を重ねて完成度が上がったな」と感じたが、M-CR612に至っては正常進化という枠を超えている。気軽でコンパクトなオーディオがほしい方にはうってつけだし、その音を聴いたら、耳の肥えたオーディオファイルも納得せざるを得ないだろう。
文:土方久明
※AV/オーディオ/ガジェット情報サイト「PHILE WEB」所収記事を短くまとめたものです。
ネットワークCDアンプ---というトラディショナルにして現代的なプリメインアンプだ。2008年に初代が発売され、6代目になるヒットシリーズだ。サイズこそ小さいが、音はピカイチ。無駄に大きなアンプなどより遙かに品位の高い、引き締まった音が聴ける。それが片チャンネル当たり2台のデジタル・パワーアンプを組み合わせる、バイアンプ駆動モードだ。 そもそもシングル接続では、振幅の大きなウーファーからの反動で発せられる逆起電力がトゥイターに悪影響を与える。それを防ぐために、ひとつのアンプから2本線で接続する(ウーファーとトゥイターの間の配線距離が長くなるから影響が減る)バイ・ワイアリング方式が考案された。「バイアンプ」ではさらに干渉が強力に排除できるので、効用はさらに上がる。
ひじょうに品質感が高く、細かいディテールまでよく解像し、エレガントで、すがすがしい。音像も明瞭だ。SACDシングルレイヤーとMQAを除く、ハイレゾを含むすべての音源に対応し、バイアンプで刮目の高音質を聴かせてくれる。ハイC/Pな名機だ。