実は、ユズは今注目の覆面バンド「in NO hurry to shout;(通称イノハリ)」のギタリストであり、ソングライターとなっていた。 のどの病気で歌うことができないユズは、6年前、由比ヶ浜で聴いたニノの声に魅了され、ニノを“由比ヶ浜のアリス”と名付け、ニノを想って曲を書き、イノハリで演奏していたのだ。 しかし、スランプに陥ったユズは曲が書けなくなり、イノハリも解散危機に直面していたが、ニノとの再会により、ユズの中からメロディが溢れ出す。 その様子を見たイノハリのボーカルで、ユズに想いを寄せる深桜(真野恵里菜)は、「ユズが心から欲しいボーカルになりたい」という願いが叶わないと悟り、イノハリから脱退。 そんな深桜を複雑な気持ちで見つめるイノハリのベースで軽音楽部部長のハルヨシ(杉野遥亮)は、「ユズなんかやめて私にしなさい」と深桜に告げるが、深桜はハルヨシが冗談を言っていると勘違い。 そんな想いのすれ違いを、イノハリのムードメーカーで、ドラムのクロ(磯村勇斗)はただ見守ることしかできない。